文系学部を卒業し理工学部に入り直した私にとって、 客観的事実しかない理系の知識をレポートに書くという作業は難しいものでした(※1)。 引用ではなく自分の言葉で書けと指示されるが、例えば周波数の説明をどうすれば自分の言葉で書けるのか? 試行錯誤した結果、最近書いたレポートでA評価をもらえたので、意識した事を書き残します。
1. レポート課題の意図を意識して書く
レポート課題は「自分の言葉で人に説明できるほど理解しているか」「調べる中で知識を記憶に定着させてほしい」、 この2つの意図を込めて出題されていると思います。 ですので、「ちゃんと理解していることをアピール」「ちゃんと調べて記憶に定着させたことをアピール」をするのが良い評価を得る方法だと考えます。
2. ちゃんと理解していることをアピール
これには「自分の言葉で説明する」が有効です。 ただし、そこまでオリジナリティ溢れる説明は求められていません。 指定教材があれば、基本的にはその教材の知識だけで十分でしょう。 では、無駄のない教科書の説明をどのように加工するかというと、私は以下のようにしています。
① 文章も箇条書きも全て一つの箇条書きにする
② 突然出てきた専門用語は補足するページを開き、箇条書きに追加する
③ 箇条書きを解説、メリットデメリット、具体例を並べるイメージで文章に書き起こす(※ ただし、箇条書きを好む教員もいます)
教科書の特徴として1ページ目から読んでいる読者を対象としているので、既出の専門用語は解説が省略されています。 それを初見の分野外の人でもイメージがつくように解説を加えてやれば、それだけで文章にオリジナリティ風味が出ます。 また、箇条書きから文章に書き起こせば、必ずある程度自分の言葉になります。
▽自分の言葉風にするコツ
更に自分の言葉風にするには、言い換えも有効です。
要は「自分は理解している」事をアピールしたいわけなので、無駄に思える言い換えも「言い換えができるくらいにはコピペしてないよ」というアピールになります。
例えば、衛星設備には、「固定衛星通信」と「衛星移動通信」の二種類がある
を衛星設備には次の二種類がある。「固定衛星通信」と「衛星移動通信」である。
と言い換えても良いわけです。
文章上意味のない言い換えですが、読んでいる教員への「コピペしてません」アピールになります。
3. ちゃんと調べて記憶に定着させたことをアピール
これに大事なのは、「参考文献一覧をきちんと書くこと」、「文字数をしっかり書くこと」、「無駄な感想や間延びしたテンポの説明がないこと」です。 上記で言い換えのコツを説明しましたが、あくまで理解度アピールのためであって、欲張って文字数を稼ごうとしてはいけません。 無駄を削ぎ落とし、テンポよく簡潔な説明であることが大事です。 文字数が足りない場合は、仕方がないので追加で文献を参照して具体例やメリットデメリットの情報を追加しましょう。
見直す箇所
「図の数字が間違っていないか」「図や表に番号を振っているか」など、そもそも書いていることに間違いがないかは注意しましょう
※1 文系と理系の違い
文系のレポートが客観的事実に基づいていない訳ではないですが、 理系のレポートが「Aを説明せよ」だとすると、 文系のレポートは「Aの具体例を挙げて、その背景を調査し考察せよ」みたいな感じの課題を出される傾向にある気がします。 背景とは、歴史だったり、政策だったり、文化だったり、そういうのです。